犬のノミ・ダニの予防を考えてみませんか?

季節は春から初夏へと移り変わろうかという時期。
そろそろノミやダニ、蚊などの虫たちも気になる季節になってきましたね。

飼い主のみなさん、毎年のノミダニ予防、フィラリア予防はどうしていますか?

動物病院でお薬をもらい、毎年定期的に薬を与えているという人がほとんどですよね。
そのお薬のこと、よく調べてみたことはありますか?
どんな成分からできているのか、どんな副作用があるのか。

いつも問題もないから大丈夫、そう思っていませんか?
実は、体調不良と思っていたその症状が副作用かもしれません。

ノミダニ、フィラリアの予防についてまとめてみましたので、ご覧ください。

ノミ・ダニ駆虫薬

ほとんどの飼い主さんの予防としては、これにあたるのではないでしょうか。
動物病院で処方されるノミダニの予防のための薬の成分は農薬です。

よく使用されている駆虫薬の成分で多いのは、ペルメトリン、フィプロニル、イミダクロプリドです。
では、それぞれどんなものなのか見ていきましょう。

ペルメトリン

ピレスロイド系殺虫剤の一種。
ヒトや家畜に対する毒性は低いが、ネコと魚類に対しては毒性が高いです。
日本ではヒト用医薬品として認可されていません。

 

フィプロニル

ノミ・ゴキブリ・アリ・アルゼンチンアリ・シロアリなどの害虫駆除に用います。
ゴキブリやアリの場合、本剤を摂取して帰巣した個体の糞や死骸を他の個体が摂食することで、巣の集団全体へ効果が拡散できるようです。
コンバット、ブラックキャップ、ゴキファイタープロなどの製品に用いられています。
ウサギでは死亡や呼吸困難の危険があるため禁忌です。

 

イミダクロプリド

ネオニコチノイド系殺虫剤で、世界で最も広く使用されている殺虫剤。
哺乳類よりも昆虫に対して毒性が強いです。
2013年以降、EU圏内ではクロチアニジン、イミダクロプリド、チアメエトキサムの3種類のネオニコチノイドの使用規制があります。

ネオニコチノイド系殺虫剤は人体への悪影響の懸念もあると言われています。
イミダクロプリドは記憶や学習とかかわる脳と神経の発達に悪影響を及ぼすという研究結果もあるようです。

世界各国では規制が強化される中、日本では残留基準の緩和が行われています。
哺乳類が摂取した際の影響評価は議論が続き、2018年時点では結論は出されていません。

ネオニコチノイドの細胞毒性として、甲状腺ホルモンと甲状腺生理機能の障害赤血球と白血球の異変肝毒性腎毒性などが挙げられています。

フィラリア駆虫薬

蚊によるフィラリアの感染は怖いですね。
ノミやダニのように寄生しているのが目で見えないので、その不安もより大きいですね。

フィラリアの駆虫に使われている薬はどんなものなのでしょうか。

イベルメクチン

マクロライド系の抗生物質ですが、細菌に対する抗菌作用はないと言われています。
1986年より、動物用駆虫薬として用いられています。
ミクロフィラリアが血中に存在している場合、イベルメクチンを投与すると、発熱やショックを引き起こす場合があります。

コリー系の犬種では、ミクロフィラリアが存在しなくても、上記のような症状を引き起こす可能性から禁忌と言われています。

イベルメクチンは牛の寄生虫駆除にも用いられたりしますが、牛肉に成分が残留するため、アメリカや日本などでは許容値が設けてあるそうです。

また、ニキビダニ(疥癬)の治療にも用いられる薬ですが、神経毒性の発現が報告されていますので、内服している場合は注意して観察してください。

ハーブによる予防

できれば、副作用の懸念のあるお薬は使いたくない。
自然なもので予防したいとお考えの飼い主さんのために、方向蒸留水や精油で昆虫への忌避作用のある成分をピックアップしてみました。

ゲラニオール 蚊やマダニを含めた有害昆虫に極めて高い忌避作用
シトロネロール マダニに高い忌避作用
1,8-シネオール 蚊の忌避作用
フェネチルアルコール 蚊の忌避作用、マダニに高い忌避作用
p-メンタン-3,8-ジオール 蚊の忌避作用(シトロネラより強力、DEETに匹敵)

芳香蒸留水と精油ではそれぞれ含まれている成分の量や割合が違いますので、使用するときに確認してみてください。

ケンソー

芳香蒸留水でシトロネロールを多く含有するものは、
ユーカリレモン、ローズゼラニウム、ローズなどです。
(各メーカーによっても成分の含有量の違いがあります)

p-メンタンー3,8-ジオールには蚊や山ヒルなどの吸血昆虫に対する強力な忌避作用があり、防蚊作用はシトロネラよりはるかに強いと言われていますので、お散歩時の蚊除け対策のスプレーに使うのもいいですね。

食材による予防

毎日のごはんの食材でノミやダニ、蚊を忌避剤として使用することもできます。

その食材とは

にんにく

です!

にんにくにはさまざまな体に良い作用がありますが、ノミ、ダニ、蚊の忌避剤として用いることができます。

にんにくについて

にんにくを犬に与えることには賛否両論ありますね。
玉ねぎと同じで犬に与えてはいけない食材と言っている人もいます。

にんにくを食べて下痢や嘔吐、食欲不振、元気消失などの症状がみられたり、赤血球が破壊されて貧血症状がでるというのは、にんにくを大量に食べた場合です。



適切な量を摂っていれば、にんにくはノミやダニ、蚊の忌避だけでなく、からだによい効果をもたらしてくれるはずです。

どれぐらいの量を摂ればいいの?

3kg未満の犬の場合 小さじ1/6
5kg未満の犬の場合 小さじ1/3
7kg未満の犬の場合 小さじ1/2
9kg未満の犬の場合 小さじ2/3
14kg未満の犬の場合 小さじ1

上記の量が1日量の目安です。

にんにくにはアリインというアミノ酸の一種の成分が含まれていますが、刻んだりつぶしたりすることでアリイナーゼという酵素が働き、アリシンに変化します。
このアリシンがあのにんにく特有の臭いの元です。

アリシンが赤血球に障害を与え、犬に対してのよくない症状を引き起こすと言われています。
ですから、犬ににんにくを与えるときには、みじん切りやすりおろした後に、10分程度置いてください。
アリシンは不安定な性質ですので、すぐに分解されます。

ノミやダニの忌避剤として使用する場合には、毎日2週間与えてください。
その後、週に2回程度与えることによって、ノミ・ダニの予防をしてくれます。
ただし、シャンプーをしてしまっては、効果が落ちてしまいますので、シャンプー後はまた同じように繰り返して与えてください。

にんにくの注意点

妊娠中の犬、6カ月未満のパピーにはにんにくは与えないでください。
6カ月から1歳までの犬には通常の半分の量で様子を見てください。


さらに、秋田犬と柴犬は、にんにくに含まれる有機化合物の溶血作用に敏感ですので、与えない方がよいでしょう。

また、にんにくにはいくつかの薬に相互作用がありますので、注意が必要です。

・免疫抑制剤
・心臓の薬
・化学療法薬
・インスリン
・抗凝固薬
・制酸剤
・降圧剤

これらの薬を飲んでいる場合は、にんにくの使用は控えましょう。
にんにくは血液凝固に影響を与えますので、手術がある場合は2週間前から控えてください。

*にんにくの記事はdogsnaturallymagazineを元に書いています

まとめ

病院で処方される薬には必ず副作用があります。
飼い主さんがどこまで気にするかで予防の方法は変わってきます。
選択するのは飼い主さんです。

薬を使うにしても、他の方法で予防するにしても、大切な愛犬を守ることには変わりありません。