手作りごはんを犬に与えている飼い主さんの中には、たくさんのこだわりを持っている方もいらっしゃいますね。
でも実は、そのこだわりが栄養過多や欠乏に繋がる可能性もあります。
こだわって厳選した結果、毎日同じレシピの手作りごはん、手作り食なのにドッグフードのようになってしまっていませんか?
ここでは、そんな手作りごはんの陥りやすい失敗を例にあげてみたいと思います。
飼い主の主張!
我が家の手作りごはんは厳選した鶏肉のササミを使用しています。
野菜も豊富に使って、数時間煮込んでいます。
多くの野菜を混ぜています。
塩はあげていません。
そんなこだわりの手作りごはん。
そこに実は落とし穴があります。
どこがよくないのでしょう。
そんな話は栄養学を勉強されている獣医さんから聞きましたが、大学では犬の栄養学の勉強はありませんので、手作り食のことは一般的な獣医さんに聞いても解決は難しいのです。
私も昔はあれもこれもと追加してしまいがちでしたが、年々ごはんはシンプルになっていってます。
ごはんについて学びが深まってくると、ついついあれもこれもと良いと思うものを足しがちですが、それが体の負担になっていたり、またはこだわりが栄養不足を招いていることもあります。
飼い主さんのこだわりが実が失敗の例を作っている可能性が高いのです。
実は手抜きごはんがちょうどよい
あれもこれも足してしまうと、肝臓に負担がかかることもあります。
わんちゃんの肝臓の数値高くありませんか?
何かを足したら、何かを引く、これが大事です。
足し算ばかりになってしまっている飼い主さん、いったんその足し算したものを全部やめてみてはいかがでしょうか。
手作りごはん、とくに生肉を与えるいわゆる生食では腎臓が悪くなりがちと思われますが、生食で腎臓が悪くなることはありません。
今は血液検査のBUNの数値は腎臓疾患とは関係ないと言われています。
生食の場合、BUNは多少高いものです。
ただし、あまりにもバランスの悪い食餌は注意が必要です。
犬の食性は雑食と言われていますが、それは肉食に近い雑食です。
人間のような雑食を考えて作るごはんでは、犬に必要な栄養が足りていないかもしれません。
例えば、牛丼比率のごはんでは、それこそご飯になってしまいますね。
これでは、犬に必要なタンパク質が足りていないかもしれません。
お肉:白米:野菜=1:1:1では犬のタンパク要求量を満たしていないとも言われています。
そこは、栄養状態や疾患によって、調整の必要性があります。
犬の手作りごはんは、栄養学的な知識があっても難しいと言われています。
さまざまな手作り食の形態があるのも、なにが正しいのか解明されていないからなのかもしれないですね。
その部分を解明できるのは、もしかしたら飼い主であるあなたかもしれません。
手作りごはんによるトラブル
おおむね、次のようなものが挙げられます。
塩分制限によるトラブル
鉄分不足によるトラブル
カルシウム不足によるトラブル
肉が多すぎるトラブル
手作りごはんによるトラブルを避けるために、心配であれば、1週間に1回ドッグフードの日を作ることをおすすめします。
1週間に1回フードを食べていると、それだけで何年手作りしても問題は起きにくいと言われています。
愛犬に食べる楽しみを
手作りごはんで栄養バランスが心配、と思っている飼い主さん。
栄養に関する基本的な知識は持っていた方がよいですが、心配であればドッグフードと手作りごはんの併用をおすすめします。
一生同じごはんを食べ続けるのと、季節によってさまざまな食材を食べるごはん、あなただったらどちらを選びますか?