愛犬の歯磨きにどんな歯磨き粉を選べばよいの?歯科衛生士の視点から

愛犬の歯磨きをしている飼い主さん、歯磨き粉について考えてみたことはありますか?

「うちのコは歯磨きが嫌いだから、美味しいフレーバーのものを使ってます」
「歯周病が心配だから、殺菌効果の高いものを使ってます」

それぞれ、愛犬にあったものを使いたいですね。

歯磨き粉を安全に使うために、歯磨き粉の成分表示の見方、おすすめの歯磨き粉などをご紹介していきます。

歯磨き粉の成分

こちらは某大手メーカーから販売されている犬用の歯磨き粉の成分です。

プロピレングリコール、キサンタンガム、アルギン酸Na、グリセリン脂肪酸エステル、リン酸水素二Na、DL-アラニン、リン酸二水素Na、ポリリジン、スクラロース、香料 

一番最初に来ているプロピレングリコールはPGとも表示されることが多い成分ですが、保湿剤や潤滑剤、乳化剤として用いられることが多く、私たちの身の回りにもプロピレングリコールの入った商品はたくさん出回っています。
低用量では毒性は低いとされていますが、経皮毒のことなどを考えるとお勧めはできません。
一覧を見ても書いてあるものがなんだか説明できないですね。

ソルビトール 、精製水、リン酸水素カルシウム含水二酸化ケイ素 、グリセリン、チキンフレーバー、甘味料(デキストロース)、増粘安定剤(キサンタンガム)、チオシアン酸カリウム、グルコースオキシダーゼ、ラクトペルオキシダーゼ、着色料(二酸化チタン)、保存料(安息香酸ナトリウム)

こちらも動物病院などでよくみかける商品の成分表示です。
〇〇フレーバーっていったいどうやってつけてるの?と調べてみたけど、化学香料だったりもするみたいですね。
デキストロースはブドウ糖のことです。
糖質は中毒性がありますね。犬には必要ないと思います。人間はこの糖質の中毒者は多いですね。
糖質の中毒は薬物中毒よりも勝るらしいので気をつけたいですね。
ソルビトールも甘味料ですが、歯磨き粉などで使われている場合は、保存・保湿の目的で使われることもあります。
こうやって見ると、色々な添加物が使われていますね。

そもそも犬の歯磨きに歯磨き粉は必要なの?

ヒトの場合、歯周病予防に関して言えば、歯磨き粉はなくても問題ありません。
原因は歯と歯茎の境目に付着する細菌ですから、その細菌を機械的に除去してあげる必要があります。
それが歯磨きにあたるわけですね。

では、犬の場合はどうでしょう?トイプードル
小型犬の場合、唾液が少なく乾燥しがちなことが歯周病の原因のひとつとも言われています。
乾いた状態で歯磨きをすることは、歯茎に対して刺激になります。
傷をつけたり、痛みの原因になる可能性もあります。

ですから、歯磨き粉なしよりは歯磨き粉を
使った方が良いですね。
もちろん、水をお皿などに汲んでおいて、つどつど濡らすというのでも構いません。
でも、せっかくなら、歯周病に効果のある歯磨き粉などを使用したいですね。

犬の歯磨きにおすすめの歯磨き粉は?

添加物が少なく、天然の成分の歯磨き粉なら安心して犬にも使えますね。
私が調べた中では、以下のものが安心して使えると思います。

ORALPEACE for PET


画像はHPよりお借りしました

もともと高齢者や乳幼児などの吐き出しが困難な人や化学合成成分の経皮吸収を防ぎたいという人のために作られた飲み込んでも安全な歯磨きジェルです。
飲んでも安全というところから、ペットの飼い主さんたちからペット用はないのかと問い合わせが多く製品化されたようです。
私は歯科衛生士もしていますので、こちらの製品については実際に人にも犬にも使ってみてお勧めできるものでした。

成分はすべて天然由来です。

グリセリン(保湿剤・甘味剤、パーム椰子由来)、水、乳酸球菌培養エキス(清掃助剤)、ナツミカン花水(香味剤)、ウメ果実エキス(清掃助剤)、キサンタンガム(増粘剤、トウモロコシ由来)、ハッカ油(香味剤)、スペアミント油(香味剤)
キサンタンガムが気になる方はスプレータイプをお勧めします。

ちなみに、こちらの製品は、人用もペット用も成分は同じです。
違いは何かメーカーさんに問い合わせてみたところ、ハッカやスペアミントなどの部分がペット用は人用に比べ、抑えらえているそうです。

以下成分は使用していません
×アルコール(エタノール) ×塩化セチルピリジニウム・塩化ベンゼトニウム・グルコン酸クロルヘキシジン・IPMP・トリクロサン等の合成殺菌剤 ×ラウリル硫酸ナトリウム等の合成界面活性剤 ×フッ素 ×パラベン・フェノキシエタノール・安息香酸Na・ソルビン酸K・プロピレングリコール・BG等の合成保存料 ×炭酸Ca・シリカ・マイクロビーズ・ゼオライト等の研磨剤 ×ナノ粒子 ×酸化チタン ×黄色1号等の合成着色料 ×石けん素地(発泡剤) ×合成フレーバー ×サッカリン ×遺伝子組換原料 ×石油由来成分
と謳っているのを見ると、これらの成分は入っていて欲しくないものなんだとわかりますね。

わんちゃんの歯石が取れると評判(?)のゼオライトは研磨剤にあたりますね。

鹿児島大学大学院医歯学総合研究科の研究によると、ナイシンAと梅果実エキス、ダマスクローズ精油を組み合わせたネオナイシン-eという素材は口腔内疾患菌を相乗的に抑制するということが発表されています。

歯にマヌカ


画像はHPよりお借りしました

こちらの製品は使用したことはありませんが、成分を見る限りよさそうな感じでおすすめできます。

マヌカハニー、精製水、コロイダルシルバー、糊料(昆布類粘質物)

なんと言っても成分がシンプル。
何においてもシンプルなのが良いですね。

マヌカハニーの抗菌作用については、みなさんあちこちで目にされていると思いますので、ここでは各種口腔細菌に対するマヌカハニーの抗菌活性のみ、ご紹介します。

[表]
出典:(株)シクロケムバイオ マヌカハニーの効果(1)<抗菌作用>

成分のひとつのコロイダルシルバーは天然の強力な抗菌剤です。

冷蔵庫が発明される前は、ミルクの入った入れ物に保存料として銀のコインを落としておくことが普通に行われていました。なぜなら、銀は藻や菌、その他の望ましくない微生物の成長を妨げるものとして知られていたからです。 大昔、銀は病気の蔓延を止める一般的な療法でもありました。天然の抗生剤としての使用は、1940年に薬としての抗生物質が発明されるまで続きました。 この数十年、西洋医学界は化学合成された抗生物質を多用して、この大昔から使われてきた天然の抗生剤(コロイダル・シルバー)の存在を無視していますが、それも、人々が自然回帰でオーガニックなものを好むようになってきた昨今、再びその素晴らしい効能に注目が集まっています。 ここで、私自身も持った素朴な疑問ーー銀を摂ると、重金属汚染にならないのか? ですが、その答えは、調べてみるとどうやらNOのようです。 「銀は重金属ではなく遷移金属だから」そして、米国環境保護庁(EPA)によると、カビや菌、菌糸体、バクテリア、寄生虫には非常に毒性を発揮する一方、人体には全く無害だそうです。
銀は発がん性もなく、体内に蓄積はしないので、経口摂取しても数か月で排出されるそうです。それにしても、「銀皮症」の報告もありますし、摂りすぎると善玉菌まで殺してしまいますので、何か月~何年も継続して摂るのはやめておきましょう。(抗生物質を継続して摂らないのと同じように)

というものです。

基本は歯磨き

歯の周りに溜まる細菌の除去の基本は歯磨きです。
適切な磨き方を知り、毎日愛犬の歯磨きをすることが歯周病予防へと繋がります。

歯磨き粉や歯磨きジェルなどはあくまでも補助用品として使いましょう。
食べるだけ、塗るだけで歯周病予防ができるという言葉に惑わされないようにしましょう。

歯周病予防講座では、ハーブを使った手作り歯磨きジェルも作れますので、興味のある方はご覧になってくださいね。